【更年期の気分の落ち込み】なんだか涙が止まらない…心が軽くなる3つのヒント

最近、理由もなく涙が出たり、気分が沈んでしまう…。
そんな「心の不調」は、更年期に多く見られる代表的な症状のひとつです。

身体の変化だけでなく、心の揺らぎにも戸惑いを感じる方は少なくありません。
ちょっとしたことで気持ちが沈んだり、ふとした瞬間に涙が出てしまったり――
こうした変化は、決してあなただけが経験しているわけではありません。

この記事では、更年期に起こりやすい気分の落ち込みの原因と、
今日から実践できる心をケアする3つのヒントをご紹介します。
心が少しでも軽くなり、安心できる毎日を過ごせるよう、サポートできれば幸いです。

なぜ更年期に「気分が落ち込む」の？

更年期に入ると、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」の分泌が急激に減少します。
このエストロゲンは、体温や骨の健康だけでなく、脳内の「セロトニン（幸せホルモン）」にも影響を与えることが知られています。

セロトニンが減少することで、気分が不安定になり、些細なことにも過敏に反応してしまいやすくなります。
つまり、更年期は「身体だけでなく、心も揺らぎやすい時期」だといえるのです。

また、仕事や家庭における立場や役割が変化するタイミングとも重なるため、
環境の変化や責任の増加が、心のストレスをさらに大きくすることもあります。

💡 ただし、これは「うつ病」とは異なり、一時的な心のゆらぎであることが多いです。
無理をせず、まずは自分自身をいたわることから始めましょう。他人と比べる必要はありません。

☀️ 朝日には、セロトニン分泌を促す力があります。

朝起きたらカーテンを開け、5〜15分ほど自然光を浴びてみましょう。
外に出て軽く散歩をするのも効果的です。緑や空の色、鳥のさえずりなど、五感にやさしい刺激を与えることで、心が少しずつ整っていきます。

朝の光を浴びることは体内時計を整える効果もあり、夜の眠りの質も向上します。
生活のリズムが整うと、気分も安定しやすくなります。

✍️ 書くことで、脳の“もやもや”を外に出すことができます。

書く内容に正解はありません。上手にまとめる必要もありません。
「今日は○○がつらかった」「なんとなく気分が沈んでいる」など、
自分の気持ちに素直になって、そのままノートに書いてみましょう。

特に、「〜しなければ」ではなく、「〜したかった」「〜が嫌だった」といった
“本当の気持ち”に目を向ける表現が、自分を理解するヒントになります。

書くことは、感情を客観視する手段にもなり、心が整理される感覚を得られる人も多くいます。

🌿 更年期に人気のアロマ：ラベンダー、ゼラニウム、クラリセージなど

五感を使ったセルフケアは、自律神経を整えるのに役立ちます。
ハーブティーやアロマを取り入れて、1日の中に「自分をゆるめる時間」を持つことを意識しましょう。

アロマディフューザーがなくても、ハンカチに1滴垂らすだけでもOKです。
落ち着く音楽ややわらかい照明と組み合わせると、さらに深くリラックスできます。

「自分のために、心地よい時間をつくる」ことが、心を回復へと導く第一歩です。

「毎日がつらい」「日常生活に支障がある」と感じたら、
婦人科や心療内科に相談することをためらわないでください。

最近では、更年期外来や女性専用のカウンセリングを行っているクリニックも増えており、
一人で悩まず、プロのサポートを受ける選択肢があります。

ホルモン補充療法（HRT）や漢方薬、サプリメントなど、
体調やライフスタイルに合わせた対策も多くあります。

話すだけで気持ちが軽くなることもあります。どうか一人で抱え込まずに。

更年期は、心と体がゆらぐ時期。
でも、揺らぐことは決して悪いことではありません。

大切なのは、「ゆらいでも、戻れる自分」を育てていくこと。
そのために、日々の小さなセルフケアを大切にしていきましょう。

心が軽くなる日も、少しずつ戻ってきます。
自分の心にやさしく寄り添う時間を、毎日の中にほんの少しでも増やしてみてください。

あなたの心が、ふっと軽くなる瞬間が訪れますように。